「葬儀が終わるまでの1週間で、会社を継ぐか否かを判断しなさい」。
私が家業である鈑金塗装工場の仕事を継いだのは、1997年9月のことです。父の仕事を継ぐ意思が全くなかった私は当時21歳の大学4年生。税理士を志し、大学に行きながら税理士の専門学校に通っていました。初めての税理士試験をその年の8月に終え、学生生活最後の夏休みをどう遊び倒そうかと、試験が終わった解放感にあふれながら、実家に帰省しました。
ところが、母から「お父さんの調子が良くない」と聞かされ、生まれて初めて、工場の手伝いをすることになりました。そして1週間後、明らかに顔色が悪く苦しそうな父をみかねて病院まで連れて行くことになります。近所の町医者の診断ではパッと見で「1カ月はもたないでしょう…」とのこと。慌ててすぐに大学病院へ入院しましたが、その2週間後に亡くなりました。父と私が一緒に仕事をしたのは、後にも先にもこの1週間だけでした。

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